ノーベル賞を取るような子どもって?
「人間の未来 AIの未来」という山中伸弥さんと羽生善治さんの対談の本を読んでいたら、こんな文を見つけました。
ある女性から「どうしたら、ノーベル賞を取れるような子供に育つんですか?」と聞かれた山中氏。
「他の子と違うことをしても怒らないでください。」と答えたと。
先日、研究所の元仲間Iさんから、「近所の人が探偵ナイトスクープに依頼をしてTVに出る」との知らせをもらいました。
舞台は和歌山。
主役は、お経を読むお坊さんに魅入られた7歳の少年。
朝夕、毎日欠かさず太鼓もたたいて行うお勤め。
結構な音で外にいても聞こえてきます。
近所にも迷惑をかけているのではないか、
一度聞きに来て、何とかしてほしいとの依頼でした。
依頼者の意に反して、ご近所さん(Iさんも含め)は、全く気にならないとのこと。
結局、探偵が少年が憧れている須磨寺のお坊さんに会いに連れていき、音を小さくする方法を伝授してもらいました。
依頼した家族は、困りながらも、読経のための道具一式はサンタさんからのプレゼント。
少年が着ている袈裟はおばあちゃんの手作り。
少年がやりたいと思った気持ちを最優先して、苦笑しながら全力で応援してあげ、笑顔でおおらかに少年を見守ってあげている。
芯から心が温まる依頼でした。
自分のやりたいことを、存分にやらせてもらえる子どもは、どんなに幸せだろう。
そして、その幸せな気持ちが、未知なるものへの探求心を生み出し、素晴らしい結果に繋がることもあるんだ。
大人がちょっと困るくらいが、ちょうどいい。
そんなことを、改めて思った時間でした。
(写真はスウェーデンのノーベル博物館)