今、子どもたちに伝えたいこと
友だちとけんかしてしまった,悪いことをしてしまった,そんなとき,子どもも苦しみます。
『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎 作)の主人公コペル君も,友だちとの固い約束を破ってしまい,苦しみます。
そのとき,コペル君のおじさんは,
「君が苦しいのは,正しい道に向かおうとしているからなのだ。」と言い,暖かくコペル君を見守ります。
「人は,自分で自分を決定する力を持っている」と言うおじさんからのおもいに後押しされて,コペル君は友だちに謝りに行くことができるのです。
子どもが苦しんでいると,周りの大人は,つい助けたくなります。苦しまずにすむようにしてやりたいと思います。それは,苦しんでいる子どもの姿を見ていたくないという大人のエゴです。
苦しみに対峙することができるように支えてやることが大人としての役目なんだと,80年も前にこの本が教えてくれています。
こもれびうさぎ K