お弁当
5月のこと、
この春娘さんが就職したというの方から、
「娘がね、またお弁当作ってほしいって言うんです。やっとお弁当作りから解放されたと思ったのに!社員食堂もある会社なのに!」
やや怒り口調で相談がありました。
「そうなんですね。娘さん、お母さんにお弁当を作ってほしいんですね。でも。お弁当作りは大変ですよね。。。」
とその方の気持ちを聴きながら、
社員食堂があるにも関わらず、お母さんのお弁当を食べたいというのは、どういう気持ちなんだろう?と話し合ってみました。
娘さんにとって、『お母さんの弁当』って何を意味するのかな?どんな価値があるのかな?
すると、娘さんは、結構な人見知りであること、環境に慣れるまでに時間がかかること、緊張して力が入るタイプであること、仕事を頑張りたいと思っていることがわかりました。
娘さんにとっての『お母さんのお弁当』は、『ホッと安心できる、だから頑張れる』ものだったんですね。
その翌日から、その方は毎日気持ちよく娘さんにお弁当を作ることにしました。
すると先日、
「普段クールであまり話さない娘から、今日もお弁当ありがとう、おいしかったよ。ってメールが来るようになったんです!」
と話してくださいました。とても嬉しそうな笑顔でした。
たかが『お弁当』
そこに何を求めていますか?何を詰め(込め)たいですか?
伊藤久美