子どもをほったらかしにする勇気
4月。今年は桜の開花が遅く、今、満開を迎えようとしています。
入学や進学、子どもにとっても、親にとっても、緊張を伴う季節、スムーズな発進をしたいと誰もが思います。
故・日野原重明先生は、生前、ご自分のお母様について「母に一番感謝しているのは、僕を信じ、大いにほったらかしにしてくれたことです」とお話されていたそうです。
ほったらかしとは、無関心ということではなく、子どもの計り知れない潜在能力を信じて、それが伸びて花開くことを信じて待つ、ということらしいです。
私達親は子どもを愛し期待すればこそ「こうなってほしい」と理想を抱くことがあるでしょう。
しかし、それを強いることは子どもの潜在能力を封じ込めることにつながりかねません。
子どもは何もできないように見えるかもしれません。
親としては、うまくやっていけるかしらと不安が先に立つことばかりかもしれません。
子どもに計り知れない潜在能力があることを信じて待つことは、本当に忍耐を必要とすることかもしれません。
でも、それこそ親の持つ最大の役目なのだと、日野原先生はお母様から学ばれたそうです。
親は子どもに対して、何をして、何をしないでいるのか。
子どもを信じて、大きな守りの中で、成長を待ちながら、新しい季節をスタートしたいと思います。