あなたの人間関係をより良いものにしませんか?その3
相手の話、気持ちを聞くとは、先ずは相手の話をそのまま聞くことですと前回お話しました。
そのままとは、「明日学校に行きたくない。」という子どもの気持ちに対して、自分の気持ちは一旦、横において、「あなたは、明日、学校に行きたくないと思っているのね。」と返すことです。
相手が言いたいことを理解するために、まず、「あなたの気持ちはこういうことなのね?」と伝え返すのです。
残念なことに、私達は日常の中で、「だいたいわかっている!」と思っています。だいたいわかっているとの前提の中で会話が進んでいることに不安や疑問はもっていません。
明日、学校に行きたくないと言っている子どもの気持ちやその理由をわかっているでしょうか?
誰でも相手の考えや気持ちはわからないものです。だからこそ、ちゃんと聞くことがとても大切なのです。
このように、聞いてもらうことで、子どもは、学校に行くかどうかの問題はまだ解決できていないにしても、ともかくも、「明日行きたくないという自分の気持ちをちゃんと理解してくれた!受け止めてくれた!」と感じます。
そこに、安心感が生まれます。
ちゃんと受け止めてもらえるという安心感です。
その安心感がその後の会話(コミュニケーション)の土台となっていきます。
ここから、コミュニケーションは始まるのです。
反対に、もしも、お母さんがちゃんと話を聞かず、叱咤激励のつもりで自分の考えや気持ちを返していたら、きっと、「お母さんは私の気持ちなんてわかってくれない。。。」と感じるでしょう。そしたら、その後、そんな相手に自分の気持ちを話したいと思うでしょうか?
そもそも、コミュニケーションが始まらないのです。
安心感のあるコミュニケーションの中で、人はお互いにわかり合ったり、自分の気持ちや問題に取り組んでいく力が生まれてくるのです。
今回はちょっとディープな親子の会話を例に出しましたが、日常の他者との会話でもこのことは同じです。
先ずは相手の話や気持ちをそのまま受け止めること、その先に次の会話、コミュニケーションが始まるのです。
ところで、コミュニケーションは一方通行ではありません。
次回は、「自分の気持ちはどうしたらいいの?」についてです。